全校生徒116人のうち、21人が仮設住宅で暮らしている石川県珠洲市立緑丘中学。緑丘中学の生徒たちが作ったのが合唱曲「居場所」。歌が生まれたのは、ことし2月。地震のために集団避難していたとき。地元に残る友達や親と離れ離れの生活。行きどころのない感情を抱える生徒も少なくなかったという。そんな中、生徒たちに一緒に歌をつくろうと呼びかけたのが音楽教諭・中谷百さん。子どもたちに正直な気持ちを書き出してもらい言葉を紡ぎ歌詞にした。地震や豪雨災害で体育館の半分は避難所のままだったが、毎年恒例の文化祭が開催された。生徒会長・森田朝日さんが所属する軟式野球部は夏の県大会で18年ぶりに優勝。地震で3か月全体練習ができなかったが、避難先でバットを振り続けたという。最後は森田さんが指揮を務めみんなで居場所を合唱する。田代杏子は、歌詞の中の力強い言葉が全部中学生の中から出た言葉で、そこから皆さんが経験したこと・感じたことが忍ばれると話した。
住所: 石川県珠洲市野々江町6-1