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「田中徳平さん」 のテレビ露出情報

伝統芸能の能で使用される能面についての話題。アマチュアの最高峰の展覧会で3度最高賞を受賞した技術と思いを取材した。若い女性を演じるときに用いられる小面。女性の怨霊を表現した般若。田中徳平さん(86歳)。ヒノキの木から作られる能面。すべて手作業で3か月かけて仕上げる。田中さんが能と会ったのは理容師だった40歳の頃。ものづくりが得意だったことから知人に誘われて能面づくりを始めた。初めて作った作品が高く評価されたことで仕事の傍ら能面作りに没頭するようになった。これまでに製作した能面は200点以上。「写し」と呼ばれる室町時代以前に作られた優れた能面の複製。わずかに異なる左右の目尻の角度。田中さんのこだわりは細部まで再現すること。色付けは貝殻の粉や炭など伝統的な原料を用いて行う。田中さんはこれが一番難しいと言う。下地塗り、中塗り、仕上げ塗りとしてやっていく。能面を作って40年余り。健康面の不安から一度だけ製作をやめたことがあった。その時、田中さんを能面作りに戻してくれたのが妻の米子さんだった。周囲の人に支えられながら製作を続けた田中さん。この8年間でプロの能面師などが審査する公募展で3度最高賞を受賞した。昨年には受賞した作品が人間国宝の能楽師が舞う舞台で使われた。最高賞を受賞しても創作意欲は衰えない。

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