ノルウェー・オスロから中継。授賞式は先ほど始まった。長崎の被爆者で日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)・田中熙巳代表委員が、日本被団協を代表して約20分にわたって演説する。日本被団協の役員の中で最高齢の92歳の田中代表委員は、これまで国内外で核兵器の非人道性を訴える活動や核兵器禁止条約の批准を求める活動を続けていた。田中代表委員は、自分と同じ世代で積極的に運動を続けてきた仲間のほとんどがすでに他界してしまい、さみしいと話し、被爆者なき時代が刻々と近づいていることに危機感を抱いている。一方で、核兵器による威嚇が繰り返される今の国際情勢の中で、ノーベル平和賞の受賞は本当に核兵器をなくす世界的な運動の出発点だと話していた。核兵器の廃絶に向けて、倒れるまで役に立ちたいと語る田中代表委員の演説が、オスロから世界に向けて、まもなく始まる。