富士山のふもとと5合目までを結ぶ新たな交通手段について、県は甲府市に新たに建設予定のリニア中央新幹線の新駅とつなぐことを検討していることから、昨夜、甲府市で県民向けの説明会を開き、理解を求めた。富士山の環境保全と来訪者の管理のための新たな交通手段をめぐっては、県はこれまでLRT(次世代型路面電車)が最適だとしていたが、方針を一転し、レールを敷設しないゴム製のタイヤで走行する「富士トラム」の導入を提案している。一連の方針転換の内容を県民に説明するため、昨夜は甲府市で長崎知事も出席して説明会が開かれ、およそ600人が参加した。長崎知事はLRTを整備するこれまでの方針について、レールの敷設に伴う大規模な工事への懸念の意見が多かったと述べたうえで、磁気マーカーなどに沿って運行する「富士トラム」では大規模な工事が不要だと説明した。参加者からは、「山梨県駅」とJR甲府駅までの交通網の整備を合わせて進めて欲しいなどという意見が出され、長崎知事は検討する考えを示した。
住所: 山梨県甲府市丸の内1-1-8