キャバレーは、法律上は店の従業員が客を接待して飲食を提供するものとされているが、一般的にはこれに加えダンスホールを備えているものが該当する。夜の社交場として昭和の時代を彩ってきたが、今は全国的に数が少なくなっている。島根県益田市で、昭和初期から続いているキャバレーは、ダンスやバンドによる生演奏で訪れる人達を魅了。このキャバレーが、昼間に月に一度だけ賑わう時間がある。ガールズ&ボーイズ会をGB会と称するイベントが行われている。社会とのつながりが希薄になりがちな高齢者が集まるいわば昼の社交場。大畑護さんと寿子さんは結婚生活60年。夫婦2人いつも手を取り合い歩んできた。妻の寿子さんは4年ほど前から病気のため認知機能が低下し、会話や外出が難しくなっている。歌うことが大好きな寿子さん。護さんは広いところで思いっきり歌ってほしいと初めてGB会の参加を決めた。2人の思い出の歌を一緒に披露。寿子さんは、キャバレーという広々とした華やかな雰囲気の中で少しずつ生き生きとした表情を見せるようになっていた。最後は皆で踊った。キャバレーは、移りゆく時代の中で地域に暮らす高齢者たちをつなぐ憩いの場になっている。
