東京都知事の歴史を振り返る。昭和22年、それまで東京都の首長職は、東京都長官と呼ばれていたが、この年、東京都知事と名称が変更。それから77年。現在まで9人の東京都知事が誕生してきた。今回、話を伺ったのが明治大学の名誉教授で各都知事を知り尽くす青山やすしさん。石原慎太郎都知事の時代に副知事も務めていた。1947年から1959年まで務めた、初代都知事の安井誠一郎氏。「安井の時代は戦後復興、東京中にあふれているがれきの片づけと、これが最大テーマ」。戦災によるがれきの処理や学校の教室不足、食糧難や住宅難など、戦後の混乱期に東京をリードしたのが安井都知事。自然動物園を作ることが決まっていた場所に、およそ1000戸の住宅を建設したり、当時はまだ十分に整っていなかった下水道の整備を行い、水洗トイレの導入を東京中に促したりと、東京の戦後復興を支えた。とても間違いなく戦後復興をやってくれたので、その後の東京の目覚ましい成長がある。永遠に歴史に残る都知事だという。