サイバー攻撃を未然に防ぐ能動的サイバー防御を巡り政府の有識者会議は必要な法整備の在り方を議論し、きょうの会合で提言をまとめた。「国家を背景とした高度なサイバー攻撃への懸念が広がる中、攻撃を未然に防ぐため一定の条件のもとで民間の通信情報を政府が収集分析できるようにすべきだ」としている。具体的には「国外が関係する通信は分析の必要性が高い」とする一方、個人間のメールの本文などは機械的にデータを選別して対象外にすることを提案している。また憲法が保障する通信の秘密については「公共の福祉のために必要かつ合理的な制限を受ける」という考え方を示し、政府による情報の取得や処理のプロセスを監視する独立した機関を設置するよう求めている。さらに「警察や自衛隊に攻撃元のサーバーなどにアクセスして無害化する権限を持たせることが必要だ」としている。