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「神奈川県立歴史博物館」 のテレビ露出情報

朝9時、開店前の仕込みに追われる東京・日本橋の寿司店。5代目店主・吉野正敏さんは昔ながらの方法で仕込みをする。江戸前寿司に欠かせないアナゴを寿司にするためには泥臭さとぬめりを消さないといけない。捌いたアナゴは重ねて鍋の中へ。醤油・砂糖・みりんなどを合わせ、弱火で煮る。1時間後、臭みは取れてふっくらと煮上がった。仕上げは煮汁を煮詰めた甘いタレ。今から200年ほど前に誕生した江戸前寿司。はじめは江戸近海でとれた魚を屋台で握った手軽なファストフードだったという。冷蔵庫のない時代、魚を寿司種として使うには保存がきくよう手を加える必要があった。そこで魚ごとに仕込みの技が編み出される。マグロは湯引きをして表面に熱を通したら、醤油・みりんを合わせたタレの中へ。このまま漬け込むことから「ヅケ」と呼ばれた。約3時間、醤油ダレが染み込んで赤色が深いルビー色に。仕上げに煮切り醤油を塗って完成。
寿司職人の1日はその時期のいい魚を見極めることから始まる。朝5時半、豊洲市場でマグロの競りが行われる。毎朝、豊洲市場に足を運ぶ吉野正敏さん。マグロは35年の付き合いがある仲卸から仕入れている。この日、競り落としたマグロの中から吉野正敏さんが求める部分を切り出す。次に訪れたのは寿司や天ぷら用の魚介を扱う店。旬を迎えた様々な魚が全国から集まる。江戸前寿司に欠かせないのがコハダ。1年を通して手に入るが、季節や産地によって身の大きさや質は様々。身が薄く水っぽい上に小骨も多いコハダは煮ても焼いても食えないと言われてきた。吉野正敏さんの店では江戸前寿司の伝統的な方法で仕込んでいく。まずは中骨と腹骨を丁寧に外す。続いては身の部分。1枚1枚に粗塩をまぶして余分な水分を取る。季節ごとに変わる身の大きさに合わせて塩の分量や寝かせる時間を調節。この日は2時間。塩を洗い流した後は酢で洗い、生臭さを消し、残った鱗も落とす。さらに酢に漬け込んで旨味を引き出す。残った小骨も柔らかくなる。仕込み始めて約5時間、煮ても焼いても食えないコハダが江戸前寿司の顔に生まれ変わった。コハダに飾り包丁を入れたら、昔ながらの技で握る。最後に煮切り醤油を塗って完成。
住所: 神奈川県横浜市中区南仲通5-60
URL: http://ch.kanagawa-museum.jp/

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