2025年1月1日放送 6:10 - 6:55 NHK総合

美の壺
スペシャル「日本のすし」

出演者
木村多江 草刈正雄 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。今回は寿司の魅力を特集。

キーワード
すし
美の壺スペシャル 日本のすし
江戸前

朝9時、開店前の仕込みに追われる東京・日本橋の寿司店。5代目店主・吉野正敏さんは昔ながらの方法で仕込みをする。江戸前寿司に欠かせないアナゴを寿司にするためには泥臭さとぬめりを消さないといけない。捌いたアナゴは重ねて鍋の中へ。醤油・砂糖・みりんなどを合わせ、弱火で煮る。1時間後、臭みは取れてふっくらと煮上がった。仕上げは煮汁を煮詰めた甘いタレ。今から200年ほど前に誕生した江戸前寿司。はじめは江戸近海でとれた魚を屋台で握った手軽なファストフードだったという。冷蔵庫のない時代、魚を寿司種として使うには保存がきくよう手を加える必要があった。そこで魚ごとに仕込みの技が編み出される。マグロは湯引きをして表面に熱を通したら、醤油・みりんを合わせたタレの中へ。このまま漬け込むことから「ヅケ」と呼ばれた。約3時間、醤油ダレが染み込んで赤色が深いルビー色に。仕上げに煮切り醤油を塗って完成。

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アナゴマグロ日本橋(東京)東都名所高輪廿六夜待遊興之図歌川広重[2代目]神奈川県立歴史博物館

寿司職人の1日はその時期のいい魚を見極めることから始まる。朝5時半、豊洲市場でマグロの競りが行われる。毎朝、豊洲市場に足を運ぶ吉野正敏さん。マグロは35年の付き合いがある仲卸から仕入れている。この日、競り落としたマグロの中から吉野正敏さんが求める部分を切り出す。次に訪れたのは寿司や天ぷら用の魚介を扱う店。旬を迎えた様々な魚が全国から集まる。江戸前寿司に欠かせないのがコハダ。1年を通して手に入るが、季節や産地によって身の大きさや質は様々。身が薄く水っぽい上に小骨も多いコハダは煮ても焼いても食えないと言われてきた。吉野正敏さんの店では江戸前寿司の伝統的な方法で仕込んでいく。まずは中骨と腹骨を丁寧に外す。続いては身の部分。1枚1枚に粗塩をまぶして余分な水分を取る。季節ごとに変わる身の大きさに合わせて塩の分量や寝かせる時間を調節。この日は2時間。塩を洗い流した後は酢で洗い、生臭さを消し、残った鱗も落とす。さらに酢に漬け込んで旨味を引き出す。残った小骨も柔らかくなる。仕込み始めて約5時間、煮ても焼いても食えないコハダが江戸前寿司の顔に生まれ変わった。コハダに飾り包丁を入れたら、昔ながらの技で握る。最後に煮切り醤油を塗って完成。

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コハダマグロ豊洲市場豊洲(東京)
京都

京都市北区にある織物の工房は西陣織を家族で守り続けている。鈴木キクさんは15歳ごろに機織り職人になり、100歳を迎えた今も西陣織を支えている。この家では特別な日に寿司をみんなで囲んで食べる。かつては手のかかる鯖寿司も家で作っていたという。

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北区(京都)西陣織鯖ずし

1年を通して様々な祭が催される京都。祭の日のご馳走に欠かせないのが寿司。昔ながらの寿司を今に伝える店が京都市祇園にある。明治45年創業、100年以上変わらない寿司作りの技を守ってきた。祇園祭の時にはいつも以上の数を仕込むという鯖寿司は昆布を贅沢に使った店の看板商品。この店では代々、寿司作りで大切にしてきたことがある。4代目店主・北村典生さんは京都の寿司はご飯が主になると話した。寿司の出来を左右するご飯。京都で“おくどさん”と呼ばれてきた昔ながらのかまどで薪を使って米を炊く。昆布と鰹節で取った出汁を沸騰させたら米を一気に流し入れる。その名も“びっくり炊き”。かまの縁が滴ってきたら出来ごろ。白砂糖を溶かした糖蜜と米酢を創業時から変わらぬ割合で合わせる。ご飯に馴染ませたら、扇がずに冷めるのを待つ。じっくり待って一粒一粒に味を含ませる。創業時からの定番が箱ずし。海老や玉子の彩りを並べ替えると、市松模様に。北村典生さんは寿司の包み紙を手作りしている。テーマは四季折々の風物。季節ごとに包み紙を変える。大学で日本画を学んだといい、自らデザインする。それを版画にして妻・ゆきさんが和紙に刷っていく。

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祇園祭祇園(京都)箱ずし
木村多江のおすしいただきます!in高知

木村多江がやって来たのは高知市内の直販所。店内には近海でとれた新鮮な魚が並んでいる。南は太平洋、北は四国山地に囲まれた高知県は温暖な気候にも恵まれた自然豊かな地域。豊富にとれる海の幸と山の幸を使った寿司が地域ごとに伝わり、今も人々の暮らしの中に根づいている。木村多江が向かったのは高知・津野町。寿司作りの名人・笹岡三栄さんに大菜(高菜)を使った寿司を作ってもらった。自家製のゆず酢や生姜とごまをご飯に入れる。大菜は丸ごと塩ゆでにする。海のものが手に入らないころは大菜で寿司を作っていたという。ご飯と人参や椎茸を大菜で巻いて完成。ほかにも、りゅうきゅうの押しずしやみょうがのにぎりずしなどを作ってもらった。

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みょうがのにぎりずしりゅうきゅうの押しずし大菜津野町(高知)高知市(高知)
金沢

北陸の玄関口、石川・金沢市。数ある観光スポットの中で人気を集めているのが回転寿司。人々のお目当ては日本海の新鮮な海の幸。金沢港で揚がるアマエビは赤い宝石とも呼ばれる。金沢近海のバラエティ豊かな魚が楽しく回る。金沢市の中心部にある近江町市場は市民の台所として愛されてきた。店先には金沢近海でとれる新鮮な魚が並んでいる。寿司職人・乙部友寿さんは数ある魚を自ら確かめながら、その日のメニューを決める。この日、目をつけたのは輪島沖でとれたアラ。スズキの仲間で独特の深い旨味が特徴。アカイカ(ケンサキイカ)は身の柔らかさと濃厚な甘みが味わえる。乙部友寿さんは地物の個性を際立たせるため、魚ごとに工夫を凝らす。脂がのったアラを味わってもらうため、厚めに切る。新鮮がゆえにまだ身が固く、包丁を入れて食べやすくする。アラの味を舌でより感じられるよう、寿司飯を包み込むように握り、金沢の粉醤油でアクセントをつけた。イカの最も甘い部分は身の中。三枚に削いで甘みの部分を味わえるようにする。細切りにしてコリコリした食感も一緒に楽しめるようにした。最後は能登の塩をかけて完成。イカの握りは青い九谷焼にのせて日本海のような景色に。緑と黄色の器には鯛を合わせる。そんな金沢の寿司を愛してやまないのが金沢芸妓の皆さん。歌や踊りの伝統芸能を今に伝えている。お座敷の前後に訪れるという。味はもちろん、この握り方もお気に入り。

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アカイカアマエビアライワシカサゴカワハギガスエビ九谷焼近江町市場金沢市(石川)金沢港
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第75回NHK紅白歌合戦 見逃し配信&みんなのベスト紅白

「第75回NHK紅白歌合戦」の見逃し配信はNHK+。「みんなのベスト紅白」は1月3日(金)夜7:20~。

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NHKプラス第75回NHK紅白歌合戦
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