福島・田村市の高校では学生たちが花のコサージュを選ぶ様子が見られた。富岡町のバラや南相馬市のラナンキュラスなど多くが福島県育ちの花なのだという。準備を行ったのは福島・川内村で唯一の花屋であるfuku farming flowersの福塚裕美子さんで、花の配送なども請け負っている。生まれ育ちは大阪で花の魅力にのめり込むと、自分の店を持つことが夢となったという福塚さん。きっかけとなったのは東日本大震災で当時の同僚が川内村出身だったことから一緒に様子を見に行くと、一時全村避難となったことで雑草が生えていたのを見たのだといい、風景を元通りに戻したいと川内村への移住を決断したのだという。月に2～3回ほどフラワーアレンジメント教室を行うなど、日常に花がある生活の豊かさを伝える活動も行っているが、川内村の住民は2024年現在約2300人となっているのに対し、2040年には約1300人まで減少すると予測されているなど人口減少も課題となっている。その中で福塚さんは学生たちにも花の持つ魅力を伝えるためにコサージュを作るとともに学生たちにエールを送る様子も見せている。そんな福塚さんの新たな挑戦は約4000平方mという花の庭作りで、眺めの良い庭が憩いの場になるという思いがあるのだといい、人が集まる場所にしていきたいと話している。