石破新総裁の下、新政権発足に向けた自民党の役員と閣僚の人事を急いでいる。これまでの調整で、党役員人事では菅前総理大臣の副総裁への就任が内定した。また、幹事長に森山総務会長、総務会長に鈴木財務大臣、政務調査会長に小野寺元防衛大臣、選挙対策委員長に小泉元環境大臣を起用する方針。さらに、国会対策委員長には坂本農林水産大臣を、幹事長代行には福田達夫元総務会長を起用する方針。党の最高顧問には麻生副総裁の就任が内定した。閣僚人事では、これまでの調整で外務大臣に岩屋元防衛大臣、財務大臣に加藤元官房長官、文部科学大臣に阿部俊子氏を起用する方針。厚生労働大臣には福岡参議院政策審議会長、農林水産大臣に小里泰弘氏、経済産業大臣に武藤容治氏を起用する方針。国土交通大臣は公明党の斉藤鉄夫氏を続投させることにしている。環境大臣に浅尾慶一郎参議院議院運営委員長、防衛大臣には過去務めた経験のある中谷元氏を起用し、官房長官は林芳正氏を続投させる方針。経済再生担当大臣に赤澤亮正氏、経済安全保障担当大臣に城内実氏を起用する。また、デジタル大臣に平将明氏を充てる案が出ている。三原じゅん子参議院議員の入閣も固まり、ポストの調整が進められている。一方、関係者によると、総裁選挙で決選投票を争った高市経済安全保障担当大臣に党の総務会長への就任を打診したが、高市氏は固辞したという。石破新総裁はあす自民党の新執行部を発足させ、あさって衆参両院の総理大臣指名選挙で、第102代の総理大臣に選出されたあと直ちに組閣に着手し、新内閣を発足させることにしている。幹事長に起用される森山氏は都内の麻生副総裁の事務所を訪れ、およそ15分間、麻生氏と会談した。麻生氏を含む麻生派の議員の人事などを巡って意見を交わし、政権運営への協力を求めたものと見られる。