埼玉県秩父市の市川いちご園では、埼玉県が開発したブランドイチゴを栽培している。約60年前、埼玉県はイチゴの栽培面積が日本一だったがビニールハウスの導入が遅れたため栃木県に抜かれ、農林水産省の最新データでは現在の栽培面積は17位で、トップの栃木県と比べると5分の1である。イチゴは栃木のとちおとめや福岡のあまおうなどがあるが、埼玉県が8年かけて「あまりん」を開発し、今年2月の日本野菜ソムリエ協会が主催したいちご選手権で最高金賞に選ばれた。あまりんは噛むとすぐに甘さが広がるという。ふかや花園プレミアム・アウトレットにある「La Figlia del Presidente」ではあまりんを使った期間限定のデザート「あまりんのタルト」が食べられる。あまりんは実が柔らかいため収穫には慎重な作業が必要で、甘みを強くするため1株に生る実が少なく1粒あたりの単価が高い。この日は一番安いものでも1200円だった。埼玉県では高級路線の「かおりん」も開発済みで、県内の限られた直売所などで1000円前後で買える。埼玉県ではあまりんと甘さはほぼ同じで一回り大きく1株12粒以上つくという「べにたま」を開発した。あまりんより果肉がしっかりしており、収穫しやすく輸送がしやすい。現在はまだ限られた直売所などでしか購入できないが、この日は800円であった。