神奈川大学サッカー部はこの春から部員全員が団地に住み込み、地域の課題解決を行っている。地域への貢献を通して部員に成長してもらいたいというもう1つのねらいが見えてきた。朝6時から練習に励む神奈川大学サッカー部。部員たちが住んでいるのが竹山団地。築50年を超え、住民の多くが高齢になっている。サッカー部は3年前、竹山団地プロジェクトを開始。団地の一部を寮にして、部員全員が暮らしている。日々の暮らしの中で団地内の掃除や消防団の活動などにも参加。住民たちが困っていることを汲み取り、手助けするアクションも起こしている。活動を通してサッカーにもつながる人間力を育むのが狙い。今年4月、住民同士が気軽に集える場所をとカフェをオープン。団地に住む高齢者から1人で食事をする寂しさを感じていると聴いていた。この日は野菜たっぷりのデリプレート。野菜は部員たちが団地近くの畑で育てたもの。さらに介護予防のための体操教室も行っている。医学療法士からアドバイスを受けながらストレッチや筋力アップを手伝っている。住民たちのニーズを捉え参加者が増えているという。体力測定も行う。1人1人の体の変化を継続的に観察している。終盤には脳トレのメニューも取り入れている。団地に住むことで地域に本気でかかわり、そこで得た刺激が部員たちを動かし続けている。