おととい午前6時の芦ノ湖。駒澤大学の6区を走る伊藤蒼唯選手に声をかけていたのはマネージャーの鎌田仁衣菜さん。駒澤のマネージャーは14人。その中で鎌田さんは4年生でただ1人の女子マネージャー。この箱根駅伝で鎌田さんも引退。最後の1日に密着した。芦ノ湖で6区、伊藤選手のサポートを任された鎌田さん。選手のウォーミングアップ中もずっとそばに付きっきり。彼女のバッグの中には選手がいつでも飲めるよう飲み物を携帯。レースは8時スタートだが深夜2時過ぎに起き多くの仕事をこなしていた。スタートを見送るとすぐに伊藤選手の荷物をまとめレースを見ることなく寮へ移動。区間2位の走りで3位に順位を上げた伊藤選手。鎌田さんが名門、駒澤のマネージャーになろうと思ったきっかけは箱根駅伝を毎年見るのが楽しみだったことと大八木総監督の魅力に引かれたため。鎌田さんにとって最後の箱根駅伝もフィニッシュが近付いていた。鎌田さんは「総合優勝が一番だけど。復路優勝でも勝ち取ろうとして」などコメント。また篠原選手が走る姿を見て鎌田さんは「これで本当に篠原が箱根走るの最後。ストイックに頑張る姿も見てきた。箱根に対する思いが一番強い男。ぐっとくる。絶対にみんなで笑って終わりたい」などコメント。駒澤大学は総合2位でフィニッシュ。目指していた復路優勝を新記録で達成した。そして、学校に戻って来た選手たちを鎌田さんたちが出迎える。すると大八木総監督が鎌田さんを呼び「社会人になったら頑張って」とエールを送った。