新米の流通とともに落ち着くと見られていたお米の値段だが、依然として高止まりが続いている。実は今、21万トンものお米が市場から消えたと、問題になっていて、農林水産省が調査に乗り出した。東京・渋谷区にあるおにぎり専門店「おにぎり戸越屋渋谷道玄坂店」。明太子と高菜が載ったものや、卵黄載せなど40種類ほどを販売している。おにぎり戸越屋・木本英二管理部長は「値上げをしたばっかり。約1.1から1.2倍上げてる」とコメント。店頭価格を上げたものの、米などの原材料の仕入れ値が上がり続けているため、利益はぎりぎりな状態。きのう、農林水産省が発表したスーパーなどへの米の販売価格もおととしと比べると1.6倍に値上がりしている。新米の流通とともに高騰が落ち着くと見られていた価格。なぜ、今も高止まりしているのだろうか。訪ねたのは茨城県の米農家。去年までの米の生産量は大きく変わっていないと話すが、なぜ米の値段が上がり続けるのか分からないと口をそろえる。実は、生産した米が市場に出回らず、行方不明に。農水省は生産量は増えていると見ているが、市場に出回っている量を見るとおよそ21万トン、茶わん32億杯分ほどの米が消えた。江藤拓農水相は「米は十分に供給されているのに、市場に出てこないということであれば、やはりどこかにスタックしているというふうに考えざるをえない」とコメント。市場関係者によると、一部の卸売り業者や生産者などが米の高騰を受けてより高く売れるタイミングまで米を余分にストック。そのため市場に出回る量が減り、引き続き高値になっていると見られている。そこできのう農水省は政府が保存している備蓄米をJAなどに販売できる制度を整えると発表。流通量が増えることで米の市場価格が落ち着く可能性が。そうなれば高く売れなくなるため、余分にストックしていた米を、手放すのではないかという狙いがある。農水省はこの行方の分からない米について、集荷業者や卸売り業者などの在庫状況を調査するとしている。
住所: 東京都渋谷区道玄坂2-10-4
URL: https://www.togoshiya.jp/
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