親元で暮らせない子どもは全国におよそ4万2000人いるとされ、里親などのもとで暮らす子どもは令和3年度末の時点で7800人ほどと2割程度にとどまっている。制度の課題を探るため総務省行政評価局は今月までの1年余りにわたって全国の児童相談所から29か所を抽出して調査を行った。その結果、対象となった児童相談所に里親として登録している2690世帯のうち、およそ7割に上る1910世帯が子どもを受け入れることができていないことが分かった。理由として、子どもの年齢などが里親の希望と異なるといったケースが全体の3割を占め、背景に里親と子どものミスマッチがあるとみられるという。一方、里親が希望とは異なる年齢の子どもを短期間受け入れ養育の経験を積んだ結果、当初抱いていた不安などが解消され長期の受け入れにつながったケースもあったとのこと。こうしたケースも参考にして総務省はこども家庭庁に対し解消に向けて取り組むよう勧告した。こども家庭庁は「勧告を踏まえて検討し、必要な措置を講じたい」としている。