今月、ペルーで行われた石破総理大臣と中国の習近平国家主席との日中首脳会談では、両国間の対話を促進する一環として外相の相互訪問を行うことが確認され、岩屋外務大臣は早期の実現に向けて精力的に調整を進める考えを示している。こうした中、政府関係者によると岩屋大臣は早ければ年内にも中国を訪問し、王毅外相と対面では初めてとなる会談を行えないか調整に入った。日本の外務大臣の中国訪問は実現すれば去年4月以来となる。岩屋大臣としては、王毅外相との会談で建設的で安定的な日中関係の構築に向けて双方が取り組むことを確認するとともに、今年9月に合意した日本産水産物の輸入再開の早期実現に向けても意見を交わしたい考え。また、訪問に合わせて関係閣僚らが民間交流の促進などを協議する「日中ハイレベル人的文化交流対話」を行うことも検討しているとしている。政府は岩屋大臣の訪問後、早期に王毅外相を日本に招き、本格的な関係改善につなげたい考えで、国会審議や予算編成の日程なども踏まえて具体的な調整を進めることにしている。