フェンタニルの原材料の輸出は、中国にとってどれほど重要な産業となっているのか。江藤名保子は「中国は世界的に見ても原薬の製造で世界一。サプライチェーンにおいて中国が強みを持っている産業の1つ。アメリカからみると、中国でコントロール可能だと疑いを持たれる範疇でもある。中国側が答えられる分野でもあった」などと語った。トランプ大統領はフェンタニル流入を理由に、20%の追加関税を課してきた。しかし会談の中で習主席がフェンタニルの対応を強化するとしたことによって、トランプ氏は10%に引き下げる形で合意した。会談の中でもう1つ大きな争点となったのがレアアースで、スマートフォンや軍事機器の製造に欠かせない重要な資源。アメリカのレアアース輸入の国別シェアをみると、中国が70%を占めている(米地質調査所)。中国は先月にレアアース輸出の規制強化を打ち出し、アメリカ側は翌日に100%の追加関税を課す方針を示していた。会談では中国はレアアース輸出規制を1年延期し、アメリカはその見返りとして100%の追加関税を見送る形に落ち着いた。米中首脳会談で決まったことは他にもあが、台湾問題やロシア産原油については議論されなかった。ワシントン・ポストは「テクノロジー、防衛、人権、経済問題にわたる根本的な摩擦点があるため、両国関係は冷え込んだままになる可能性が高い」と報じている。長島昭久は「レアアースというアメリカのチョークポイントを中国が握ったことの大きさが、今回の首脳会談でも大きく出た」などと語った。江藤名保子は「レアアース規制の影響力は非常に大きかった。アメリカと中国は未来志向で協議しようと合意したが、根本的なところで一致していない。お互いにより有利な立場を取ろうとする競争はこれからも継続する」などと語った。橋下徹は「中国の国家戦略は凄すぎる。199年頃のトウ小平の時代からレアアースの旗を振っている。中国に吠えてばかりではやられてしまう」などと語った。長島昭久は「南鳥島の海底では、中国のレアアースよりはるかに品質の良いレアアースを試掘している。これが軌道に乗れば、中国の独裁を崩す可能性がある。西側全体でサプライチェーンの再編に取り組むべき」などと語った。江藤名保子は「中国は製造力と技術開発力でアメリカを凌駕しているという自信がある。問題が発生したら対等な立場で協議をして解決に向かうべきで、一方的に妥協するものではないという認識を持っている。今回の会談をめぐる外交ウィークを起点にして国際情勢の方向性が定まったと後に捉えられるかもしれない位、中国側の明確な姿勢が打ち出された」などとコメントした。
