公演初日を迎え、能登はきれいに晴れていた。演劇には全国各地から仲代さんファンが駆けつけた。公演は、600席全てが予約でほぼ満席だった。舞台の奥に広がる森の中には「肝っ玉おっ母と3人の子供たち」が幕があがるのを待っていた。そして、人力車が動き、ロングラン公演がスタートした。一幕一場、徴兵隊に子供を取られるシーンから悲劇の幕が開く。一幕四場、二幕八場からなる作品であり、92歳の仲代さんの能登へのエールと平和への渇望、この舞台を演出していた亡き妻への思いを胸に20日間の公演を演じきった。千穐楽では、万雷の拍手とカーテンコールが響き渡り、誰もが仲代さんの勇姿を心に焼き付けていた。仲代さんは演出家の妻について、「ステキな演出家でした」と話し、「また、頑張ります」などとコメントした。
