池袋駅西口から徒歩5分のところにある「キッチンABC」。ここのハンバーグ「自家製手ごねハンバーグ定食」は、甘くてジューシーな肉と、酸味のきいたソースが特徴だ。総料理長の中野さんは、18歳から、キッチンABCで修行し、その後、和食やイタリアンの店で腕を磨いた。父は、キンカ堂食堂の料理人で、キッチンABCの創業者である稲田義治さんがキンカ堂食堂が閉店すると聞いて、中野さんの父親を誘い、キッチンABCを創業したという。ハンバーグには、牛と豚のあいびき肉を使い、玉ねぎやブラックペッパーなどを入れて混ぜる。平らな形は、キンカ堂食堂からの作り方で、火を通りやすくして、客に早く提供するためだという。フライパンで表面を焼き、オーブンで火を通す。ソースには、父から受け継いだレシピで、赤ワインを使っている。牛肉ベースと野菜ベースの2種類のデミグラスソースを合わせ、白コショウと黒コショウなどを加え、香りを引き出す。牛脂を入れて、煮込めば完成だ。稲田安希さんは、2代目社長の娘で、中野シェフと25種類以上のメニューを考案してきた。工場で作られているハンバーグの冷凍食品は、自動販売機用で、都内7か所に展開している。スチームで焼いたハンバーグに、デミグラスソースをつけて、マイナス35度で冷凍する。できたてを急速冷凍することで、おいしさを保っている。最後に、冷凍したデミグラスソースをハンバーグと袋詰して、真空パックにする。新メニューの洋風チキンカツ丼は、醤油やみそなどで作ったタレで溶いた卵をチキンカツにかけている。