来月27日に投開票が行われる自民党総裁選挙に立候補しないことになった岸田総理大臣は、新総裁が選出されるまでの間、国内外の課題への対応に全力を尽くすとしている。こうした中、政府関係者によると、岸田総理大臣は退任直前の来月下旬に開かれる国連総会に出席するため、米国・ニューヨークを訪問する方向で調整している。気候変動を含めた地球規模の課題などを話し合う会合で演説するほか、個人的な信頼関係を築き、ともに日米同盟の強化に取り組んできたバイデン大統領をはじめ、各国首脳との会談も検討している。また、自身が力を入れてきたFMCT(兵器用核物質生産禁止条約)の交渉開始に向けた首脳会合も開く方向。岸田総理大臣にとっては、今の政権として臨む最後の首脳外交の舞台となり、これまでの外交成果を次の政権に円滑に引き継げるよう環境整備を図りたい考え。