自民党総裁選。派閥の裏金事件を受け政治不信が広がる中、各候補が重視しているのが政治改革。総裁選に立候補した9人はこれまで出馬会見などで政治改革や党改革を掲げているが、安倍派や二階派の議員ら裏金事件に関わった議員を次期衆院選に公認するかどうかや、不透明だと問題視された政党から議員個人に支給される政策活動費の見直しなどについては温度差があり、裏金事件への対応が争点の1つとなる。また、今回の総裁選は、国会議員票367票、党員、党友による地方票367票の合わせて734票で争われるが、9人が立候補していることから議員票のおよそ半数がすでに投票先が決まっているため議員票では差がつきにくく、各候補は地方票の獲得に力を入れている。混戦模様となる中、1回目の投票では勝敗がつかず上位二人の決選投票になる公算が高く、各候補は決選投票も見据え選挙戦を展開していて、ある自民党議員からは「こんなに結果が見えない総裁選は経験したことがない」との声も上がっている。