いわゆる年収103万円の壁について。自民党は6日、来年度の税制改正に向けた議論を始めた。国民民主党の引き上げ案をどこまで受け入れるのかが焦点になっている。札幌市にある弁当メーカー「日信」。一日およそ2万食ものお弁当を作っているのは130人のパート従業員。ところが、書き入れ時の年末に向けて頭を悩ませていることがある。悩みの種となっているのが103万円の壁。年収が103万円を超えると所得税がかかるため、年末に向けて、働く時間を抑える従業員が増えている。この103万円の壁の見直しを強く求めているのが、衆院選で躍進した、国民民主党。パート従業員らの働き控えを招いているとして壁を178万円に変更するよう訴えている。一方の自民党も6日、来年度の税制改正に向けた議論を始めた。焦点となる、103万円の壁の見直し。ただ国民民主党の主張どおりに壁を178万円に見直した場合、国と地方、合わせて7兆円から8兆円程度の税収の減少が見込まれている。ただ、衆院選で与党が過半数を割り込んだことで、その議論も一筋縄ではいかなそう。