沖縄はきょう、20万人を超える人が亡くなった沖縄戦から79年の慰霊の日で各地で平和への祈りがささげられている。最後の激戦地になった沖縄本島南部・糸満市では、正午前から沖縄県主催の戦没者追悼式が開かれている。沖縄戦最後の激戦地となった糸満市米須の魂魄の塔は、沖縄戦の翌年に建てられ、道路や畑に散っていた約3万5000人の遺骨を集め建立した。糸満市摩文仁・平和祈念公園にも朝早くから遺族などが訪れている。戦没者の名前が刻まれた平和の礎。太平洋戦争末期の沖縄戦では住民を巻き込んだ激しい地上戦で20万人を超える人が亡くなり、県民の4人に1人が命を落とした。沖縄県は旧日本軍の組織的な戦闘が終わったとされる6月23日を「慰霊の日」と定めている。祖母と両親、きょうだい2人と一緒に平和の礎を訪れた小学生の姿も。沖縄・平和祈念公園では正午前から県主催の戦没者追悼式が開かれている。岸田総理大臣や沖縄県・玉城知事のほか一般の人も参列。式では玉城知事が平和宣言を読み上げ、国が南西諸島の防衛体制強化の一環として県内各地で自衛隊の新たな部隊を発足させている現状に懸念を示すとともに、世界平和の実現に向けて沖縄の思いを発信することにしている。