与党が過半数割れに追い込まれ野党第1党の立憲民主党が議席を大幅に増やした今回の衆議院選挙。その立憲民主党を代表として率いた野田元総理大臣は千葉県にあるみずからの選挙区の区割り変更により、地盤の一部を若手の新人に託した。平成生まれの新人の水沼秀幸氏は今回、初めての選挙に挑んだ。政治家は信用できないと思っていた小学生のころ、国会見学で野田代表に出会い真摯に質問に答えてくれた姿に感動した。野田代表を追って同じ早稲田大学に進学し事務所に通い詰めて選挙運動を手伝い、会社勤めを経て去年、正式に地盤を引き継いた。野田代表の後継者であることをさまざまな手段でアピール。ビラには「逸材の弟子」という野田代表のことばを加えた。SNSでも一緒の写真を掲載し師弟関係を印象づけた。1児の父でもある水沼氏は子育て支援や福祉の充実を訴えて活動を展開。選挙期間中は野田代表が全国を飛び回りなかなか直接、応援に入ってもらうことができないため、野田代表の弟である野田剛彦千葉県議会議員や、古くからの支援者である堀川保治郎さんらが強力にサポートした。選挙戦の最終盤、野田代表がまな弟子のために急きょ、応援に駆けつけた。そして迎えた開票日、水沼氏は初当選を果たし、支援者とともにバンザイしたあと「当事者目線での政策を訴えて。お金のかからない政治をどう実行していくか、1日でも早く仕事をしたい」と意気込みを語った。