多くの若者が使っていると話すTikTok。利用率は年々高まっていて、10代後半の2人に1人が利用していると答えた調査も(NTTドコモモバイル社会研究所が調査)。自分の好みに合った数十秒程度の短い動画が次々と再生されるのが特徴。そのTikTokで今、事実と異なる情報があふれている。科学的な根拠がないフェイク情報や陰謀論で危機感をあおるケースも。専門家の東京大学大学院・澁谷遊野准教授もこうした状況に警鐘を鳴らす。TikTokで根拠がないものや誤った動画の情報がどの程度出回っているのか独自に調査した。再生回数が10万回以上の動画を対象に検証したところ、少なくとも170件以上の誤った情報などを含む動画が見つかった。そして、こうした動画の総再生回数は3億回以上に及ぶ。若者に人気のTikTokでもフェイク情報が広がっている現状が明らかになった。拡散された誤情報などの内訳:健康医療35件、陰謀論27件、お金ビジネス18件、災害15件など。健康医療について実際にあった動画の一部を紹介。妊娠や出産に関する投稿(ピルを飲めば飲むほど妊娠しづらくなる)を横浜市立大学・産婦人科・宮城悦子主任教授とともに検証。宮城主任教授は、健康に関する誤った情報が動画を通して多くの人に拡散されることで、医療を本当に必要としている人に正確な情報が届かないおそれがあると指摘する。こうした動画さらに調べていくと、自身の経営する店舗や販売サイトなどに誘導しているケースが多くあることが分かった。中には陰謀論で危機感をあおり対策を知りたければ連絡をと呼びかけるアカウントもあった。国立がん研究センター・がん対策情報センター本部・若尾文彦医師、帝京大学・宿輪純一教授のコメント紹介。新紙幣、暗号資産に言及。