熊本地震。大規模断水が長期化の恐れ。現在も4つの自治体で約4万4千戸が断水中。阪神淡路大震災の給水の様子、破損した水道管からの漏水の様子、水道管を交換する様子を紹介。各都道府県の耐震管率(2024年)の1位は東京で91%。全国平均は32%だが、熊本県は29%。断水が続く地域の耐震管率を見ていくと、八代市は29%、宇城市は3%、甲佐町は0%、氷川町は15%。一方で熊本市は62%。最大約2万戸以上断水したが、1週間ですべての断水が解消している。現在も断水が続く八代市水道局の担当者は「費用の試算など耐震化に向けて一歩踏み出した段階で、地震が起きてしまった。今の状況だと耐震化の計画は今後どうなるかは分からない」と話す。耐震化が進まないのにはある事情がある。近畿大学・浦上拓也教授は7月24日に熊本県庁の上下水道担当者と意見交換した。その時に担当者が話していたのが「2016年の地震以前、熊本県は地震に対する危機感が希薄だったため、耐震化への取り組みがほとんどされていなかった」とのこと。浦上教授は「私自身熊本出身で、暮らしていた当時は“地震の来ない地域”という思い込みがあった。全国の水道事業者でもこうした考えは多く、負担などが増えることから耐震化への投資が先送りされている」と話す。「分散型水道」は大規模施設や配管網が不要。水道管の長さは日本全国で約74万kmある。全国の水道施設の耐震化率は、取水施設で約52%、導水管で約24%、浄水施設で約47%、送水管で約32%、配水池で約68%、重要施設につながる水道管で約32%となっている。
水道事業が抱える問題をみていく。日本の水道事業は、水道にかかるコストは利用者からの水道料金でまかなう独立採算制が原則。消毒などの処理費用、水を送るポンプの電気代、水道管の維持管理費などを利用料金でまかなう。赤字の水道事業が増加している。料金収入でコストを賄えない水道事業は65.6%。賄えない部分は補助金など税金で穴埋め。それでも足りない赤字の水道事業が23.2%(過去10年間で最高)となった。八代市水道局の場合、2025年度の営業収入は約5億2800万円、営業費用は約4億7700万円、営業利益は約5000万円。八代市水道局の担当者は「近年の物価高の影響で利益は年々減っている。耐震化の費用捻出が難しいのも、耐震化が進まない理由の一つ」と話す。水道管の耐震化は、地震が起きても外れたり折れたりしにくい「ダクタイル管」に交換する。ダクタイル管の交換費用は、1km交換するのに5800万円~6億3100万円がかかる。水道管の老朽化も課題。約21万km、全体の約26.2%が耐用年数40年を超え老朽化している。近畿大学・浦上拓也教授によると「すべて直す場合、少なくとも20兆円以上の費用がかかり、150年以上の期間が必要」とのこと。山口・下関市は人口減少による料金収入の減少などを理由に、今年4月に水道料金を改定して、平均20%値上げ(来年2月検針分から適用)。下関市の前田晋太郎市長は「苦渋の決断だが、将来にわたり安全安心な水を守るためご理解いただきたい」としている。茨城県は市町村単独での取り組みは限界だということで、水道事業の運営主体を県に一本化する方針。効率化により2070年度までで1000億円以上の効果を見込む。京都・城陽市では今年4月から上下水道事業の大部分を民間企業に委託。受託企業はJR西日本など5社で構成されている企業で、10年間で契約金額は38億円。城陽市の村田正明市長は「全国でも先進的な取り組み。市民の皆様によりよいサービスを提供できれば」と話す。水道管の廃止もある。宮崎市の持田地区では、週4回給水車で配水施設からタンクへ住宅3軒分の生活用水を運搬。水道管の新設より運搬の方が20年で1.9億円削減可能。
水道事業が抱える問題をみていく。日本の水道事業は、水道にかかるコストは利用者からの水道料金でまかなう独立採算制が原則。消毒などの処理費用、水を送るポンプの電気代、水道管の維持管理費などを利用料金でまかなう。赤字の水道事業が増加している。料金収入でコストを賄えない水道事業は65.6%。賄えない部分は補助金など税金で穴埋め。それでも足りない赤字の水道事業が23.2%(過去10年間で最高)となった。八代市水道局の場合、2025年度の営業収入は約5億2800万円、営業費用は約4億7700万円、営業利益は約5000万円。八代市水道局の担当者は「近年の物価高の影響で利益は年々減っている。耐震化の費用捻出が難しいのも、耐震化が進まない理由の一つ」と話す。水道管の耐震化は、地震が起きても外れたり折れたりしにくい「ダクタイル管」に交換する。ダクタイル管の交換費用は、1km交換するのに5800万円~6億3100万円がかかる。水道管の老朽化も課題。約21万km、全体の約26.2%が耐用年数40年を超え老朽化している。近畿大学・浦上拓也教授によると「すべて直す場合、少なくとも20兆円以上の費用がかかり、150年以上の期間が必要」とのこと。山口・下関市は人口減少による料金収入の減少などを理由に、今年4月に水道料金を改定して、平均20%値上げ(来年2月検針分から適用)。下関市の前田晋太郎市長は「苦渋の決断だが、将来にわたり安全安心な水を守るためご理解いただきたい」としている。茨城県は市町村単独での取り組みは限界だということで、水道事業の運営主体を県に一本化する方針。効率化により2070年度までで1000億円以上の効果を見込む。京都・城陽市では今年4月から上下水道事業の大部分を民間企業に委託。受託企業はJR西日本など5社で構成されている企業で、10年間で契約金額は38億円。城陽市の村田正明市長は「全国でも先進的な取り組み。市民の皆様によりよいサービスを提供できれば」と話す。水道管の廃止もある。宮崎市の持田地区では、週4回給水車で配水施設からタンクへ住宅3軒分の生活用水を運搬。水道管の新設より運搬の方が20年で1.9億円削減可能。
