倒壊した石川県珠洲市の住宅から見つかった将棋の駒は今月24日、藤井聡太八冠が戦う棋王戦第2局に提供されることになった。提供するのは珠洲市の元職員で将棋愛好家の塩井さんである。地震で自宅が全壊し一緒にリビングにいた妻の紀美子さんを亡くした。塩井さんは約15年前から金沢市で行われる棋王戦に将棋盤と駒を提供していたが被災後今年は無理だろうと思っていたという。妻の葬儀を行った後、将棋盤は傷ついていたが駒は無傷であった。亡き妻に背を押され、提供を決意した。塩遺産は今年の対局が復興に向けた力になることを願っている。