2大会ぶりの金メダルに向け、体操男子団体がついに始動。東京五輪ではわずか0.103差の銀メダルだった男子団体。1点の重みを胸にパリでリベンジに挑んだ。今回のチームは実力者揃い。東京五輪では個人総合金メダルに輝いた日本のエース・橋本大輝選手、東京五輪に続き今大会も主将を務めるオールラウンダー・萱和磨選手、初選出ながら次世代のホープとして期待される岡慎之助選手、あん馬・跳馬・鉄棒のスペシャリスト・杉野正尭選手、瞬発力と美しい着地で跳馬・ゆか・平行棒を得意とする最年長の谷川航選手。実はこの5人は偶然にも2004年・アテネ五輪の団体金メダリストに育てられた。アテネ五輪で主将を務めた米田功氏に教わったおは岡選手・杉野選手、アテネ五輪で日本のエースとして活躍した冨田洋之氏に教えを受けたのが橋本選手・萱選手・谷川選手。20年前、快挙をテレビで見ていた幼い5人は世界を知る恩師に鍛えられ、世界に通用する選手に成長。いま再び金メダルの栄光を掴むため「体操ニッポン」が奇跡を起こした。
今大会予選を2位で通過した日本。目下のライバルは予選1位通過の中国。迎えた決勝の舞台では各種目3人の選手が演技をし、全員の合計得点で争うため1つのミスがメダルの行方を大きく左右する。まずはゆかからの種目となる日本。ライバル・中国と交互に演技を行う。トップバッターは主将・萱選手。14点超えが高得点の目安となる中、萱選手は14点ジャストでチームに勢いをつけると、続くエース・橋本選手が14.633の高得点。3人目の岡選手も初出場かつチーム最年少ながら橋本選手と同点をマーク。ゆかでは合計で日本が43.266、中国は42.532と0.734の差で好スタートを切った。続く種目はあん馬。ここで魅せたのはあん馬のスペシャリスト・杉野選手。圧巻の演技で14.866の高得点をマーク。続いてゆかで好発進の橋本選手だったが、痛恨の落下により1点の減点。橋本選手は予選でも得意の鉄棒で着地に失敗するなど不調に苦しんでいた。そして決勝の舞台でも手痛いミスをしてしまうも、チームメイトからは「大丈夫だよ。絶対諦めるなよ!」と励まされる。一方、中国はミスなく演技を終えゆか・あん馬終了時点で中国が86.098、日本が85.598とリードを許す結果となった。さらに3種目目のつり輪は中国が得意とする種目。ミスは許されない。萱選手・岡選手に続き、谷川選手もミスなく演技を終えたが、中国は3選手全員が15点付近の点数を叩き出し強さを見せつける。前半3種目終了時点で5位に立たされた日本。そして運命の後半戦へ。跳馬に挑むのは杉野選手・谷川選手・橋本選手。各選手とも華麗な技を連発し、中国との点差を縮めてメダルへの望みを繋いだ。5種目目・平行棒。終盤に入りメダル争いが熾烈になる中、トップバッターは萱選手。出場種目すべてをトップバッターで安定した演技を見せチームメイトを鼓舞し続けた。平行棒でも14.733の高得点。続く岡選手・谷川選手もミスなく演技を終えたが東京五輪・種目別金メダルのスウ・ケイエン選手が16点台の圧倒的な点数を叩き出した。最終種目を残し、1位・中国に再び3.267と大差をつけられた日本。運命は最終・鉄棒に委ねられた。トップバッターは鉄棒のスペシャリスト・杉野選手。高難度の技を連発し14.566とメダルに向け好発進。中国も1人目を終えたが14点に届かず日本が1点以上差を詰めることに成功。そして2人目・岡選手も14.433の高得点で橋本選手にバトンを繋ぐ。すると中国選手に異変が。2人目の選手が2度続けて落下。2点の減点となり11.600という結果に。この時点で最大3点以上あった点差が逆転し日本が1位に。会場の熱気は最高潮に。運命はエース・橋本選手に託された。1つのミスもなく豪快にかつ完ぺきに演技を終え、14.566とコールされる。そして中国の最後の選手の演技が終了し、日本の金メダルが確定した。
0.103の差で金メダルを逃した東京から3年、見事王者の座を取り戻した5人。橋本選手は「みんなに助けられた金メダルだと思う。この4人がいなかったら絶対取れなかったし、この4人のおかげで最高の演技を出すことができた。諦めなくてよかったし、本当に金メダルを取れてよかった。(あん馬の後は)すごく引きずっていたんですが、サブアリーナに戻って気持ちを切り替えて最後まで諦めない気持ちを入れ替えて戻ってこれたので、それはすごく良かった。最後の鉄棒の前はみんなに背中を押してもらって背中にみんなの思いを乗せて演技することができた。みんなには予選から本当に迷惑をかけたけど、最後先生たちもオーダーを託して僕を最後にしてくれて、みんなの思いを背負って戦えたのは本当に幸せだった」などと話した。チーム最年少の岡選手は「最高すぎます。本当に。ミスがあったけど、最後まで諦めずにみんなに繋いだことがこの結果につながったので、本当に最高です」とコメント。試合中、チームを鼓舞し続けた主将・萱選手は「夢かと思うほど。何度も確認して、でも夢じゃない。ちゃんと日本が1番になったことを確認して、本当に夢がかなった。これが僕の夢です」などと話した。
今大会予選を2位で通過した日本。目下のライバルは予選1位通過の中国。迎えた決勝の舞台では各種目3人の選手が演技をし、全員の合計得点で争うため1つのミスがメダルの行方を大きく左右する。まずはゆかからの種目となる日本。ライバル・中国と交互に演技を行う。トップバッターは主将・萱選手。14点超えが高得点の目安となる中、萱選手は14点ジャストでチームに勢いをつけると、続くエース・橋本選手が14.633の高得点。3人目の岡選手も初出場かつチーム最年少ながら橋本選手と同点をマーク。ゆかでは合計で日本が43.266、中国は42.532と0.734の差で好スタートを切った。続く種目はあん馬。ここで魅せたのはあん馬のスペシャリスト・杉野選手。圧巻の演技で14.866の高得点をマーク。続いてゆかで好発進の橋本選手だったが、痛恨の落下により1点の減点。橋本選手は予選でも得意の鉄棒で着地に失敗するなど不調に苦しんでいた。そして決勝の舞台でも手痛いミスをしてしまうも、チームメイトからは「大丈夫だよ。絶対諦めるなよ!」と励まされる。一方、中国はミスなく演技を終えゆか・あん馬終了時点で中国が86.098、日本が85.598とリードを許す結果となった。さらに3種目目のつり輪は中国が得意とする種目。ミスは許されない。萱選手・岡選手に続き、谷川選手もミスなく演技を終えたが、中国は3選手全員が15点付近の点数を叩き出し強さを見せつける。前半3種目終了時点で5位に立たされた日本。そして運命の後半戦へ。跳馬に挑むのは杉野選手・谷川選手・橋本選手。各選手とも華麗な技を連発し、中国との点差を縮めてメダルへの望みを繋いだ。5種目目・平行棒。終盤に入りメダル争いが熾烈になる中、トップバッターは萱選手。出場種目すべてをトップバッターで安定した演技を見せチームメイトを鼓舞し続けた。平行棒でも14.733の高得点。続く岡選手・谷川選手もミスなく演技を終えたが東京五輪・種目別金メダルのスウ・ケイエン選手が16点台の圧倒的な点数を叩き出した。最終種目を残し、1位・中国に再び3.267と大差をつけられた日本。運命は最終・鉄棒に委ねられた。トップバッターは鉄棒のスペシャリスト・杉野選手。高難度の技を連発し14.566とメダルに向け好発進。中国も1人目を終えたが14点に届かず日本が1点以上差を詰めることに成功。そして2人目・岡選手も14.433の高得点で橋本選手にバトンを繋ぐ。すると中国選手に異変が。2人目の選手が2度続けて落下。2点の減点となり11.600という結果に。この時点で最大3点以上あった点差が逆転し日本が1位に。会場の熱気は最高潮に。運命はエース・橋本選手に託された。1つのミスもなく豪快にかつ完ぺきに演技を終え、14.566とコールされる。そして中国の最後の選手の演技が終了し、日本の金メダルが確定した。
0.103の差で金メダルを逃した東京から3年、見事王者の座を取り戻した5人。橋本選手は「みんなに助けられた金メダルだと思う。この4人がいなかったら絶対取れなかったし、この4人のおかげで最高の演技を出すことができた。諦めなくてよかったし、本当に金メダルを取れてよかった。(あん馬の後は)すごく引きずっていたんですが、サブアリーナに戻って気持ちを切り替えて最後まで諦めない気持ちを入れ替えて戻ってこれたので、それはすごく良かった。最後の鉄棒の前はみんなに背中を押してもらって背中にみんなの思いを乗せて演技することができた。みんなには予選から本当に迷惑をかけたけど、最後先生たちもオーダーを託して僕を最後にしてくれて、みんなの思いを背負って戦えたのは本当に幸せだった」などと話した。チーム最年少の岡選手は「最高すぎます。本当に。ミスがあったけど、最後まで諦めずにみんなに繋いだことがこの結果につながったので、本当に最高です」とコメント。試合中、チームを鼓舞し続けた主将・萱選手は「夢かと思うほど。何度も確認して、でも夢じゃない。ちゃんと日本が1番になったことを確認して、本当に夢がかなった。これが僕の夢です」などと話した。