台風10号は当初の予想進路より西寄りに進路を変えてきた。台風が近づいている鹿児島・種子島の西之表港では、船をロープで固定する作業に追われていた。明日28日の九州南部と奄美地方の予想最大瞬間風速は60メートル。近年、60メートル近い暴風をもたらした台風は2つで、2018年に近畿方面を直撃した台風21号はタンカーが関西空港の連絡橋に衝突し、都市部では屋根が飛ばされるなど死者14人という甚大な被害をもたらした(最大瞬間風速58.1メートル)。翌2019年に関東地方を直撃した台風15号では千葉県内で最大瞬間風速57.5メートルを観測し、ゴルフ練習場の支柱が倒壊するなど大きな爪痕を残した。今回は台風から離れた場所でも大雨になる恐れがある。東京都内では21日、記録的短時間大雨情報が出されるほどの猛烈な雨となり市ヶ谷駅が浸水、港区などでも道路が冠水する事態が起きた。今回の台風10号は台風から離れている関東でも、湿った空気の影響で局地的な大雨の恐れがあるという。