今シーズン最強寒波の襲来で、日本海側では大雪のピークとなっている。この厳しい寒さの中、兵庫県の西宮神社では福男選びが行われた。およそ230mの石畳を全速力で駆け抜け、本殿にいち早く到着した3人がその年の福男となる。一番福となったのは17歳の高校生、大岸史弥さん。大岸さんは県立宝塚高校の2年生で、陸上部に所属。去年行われた阪神地区の大会では「円盤投げ」で優勝、「やり投げ」でも2位になったという精鋭。二番福は龍谷大学3年の小松勇輝クワァベナさん。父はガーナ出身で、高校までサッカーをしていたという。三番福は同志社大学4年の矢吹彰大さん。硬式野球部に所属していて、去年秋のリーグ戦に出場していた。矢吹さんはくじ番号が35番と決して有利ではない位置からのスタートで、開門直後は先頭から少し離れていた。しかし、50m6秒台の脚力と野球の走塁で鍛えたコーナリングで追い上げ、三番福に輝いた。今年の福男選びには、能登半島地震で被災した石川県珠洲市の神社で神職を務める小林隼也さんが裏方として参加。背中に「能登」と書かれた衣装で、赤門を内側から支える「門押さえ」を任された。加えてきょうは、岐阜県中津川市にある西宮神社の分社でも福男選びが初めて行われた。一番福となった岐阜県恵那市出身の鈴木悠右さんは、陸上の短距離選手。兵庫と岐阜で2人の一番福が誕生した今年の福男選び。より多くの人に福が届けられそう。
住所: 兵庫県西宮市社家町1-17