富山県射水市の沖合、天狗の面を付けた舞い手が舞を奉納する”ボンボコ祭”。18年ぶりの開催。400年以上前から伝わるとされ、不漁や海難事故の翌年だけ大漁や安全を願って開催される。去年1月の能登半島地震で漁港は被災し、海底地すべりが発生。特産のシロエビが記録的不漁となったことから、開催が決まった。舞い手を務めるのは伝統を受け継いで欲しいと指名された、シロエビ漁師の縄井雅英さん。11歳の時に前回の祭で舞を見たという縄井さん、以前舞い手を務めた角谷さんから指導を受ける。練習を初めて1か月が経ったこの日、角谷さんから”動きの意味を理解していない”と指摘された。角谷さんから地元の西宮神社に行くようにと言われ、見せてもらったのは100年以上前の掛け軸。長年継承されてきた舞の動きには、大漁と海上の安全を願う地域の思いが込められていると知った。本番当日、御神体を乗せた船など14隻で沖合を目指す。神の使いに扮した縄井さん、掛け軸にあった弓矢を構える動作も演じきった。
住所: 富山県射水市長徳寺1