住友商事がセブン＆アイHD傘下・ヨークホールディングスの買収を検討していることが分かった。共同通信によると、米国・KKR、ベインキャピタルも関心を示す。ヨークHDは先月設立されたばかりの中間持ち株会社。イトーヨーカ堂など31社が傘下に入っている。カナダのコンビニ大手も買収提案している。スーパー事業を売却し買収から身を守る狙いもある。イトーヨーカ堂は昨年度は260億円の赤字。流通ジャーナリスト・西川さんによるとイトーヨーカ堂は関東中心に展開する店舗の多くが駅前など好立地にあるため不動産の価値が高いのがメリットだという。また傘下の企業に魅力的な企業が多い。ヨークベニマルは116億円の黒字などとなっている。ヨークベニマルは北関東・東北にスーパーを展開している。KKRの傘下には西友、住友商事の傘下にはサミットを持っている。ヨークベニマルは店内でパンや惣菜を製造・販売しているということで出来立てを提供するのが好評なスーパー。西友は低価格が売りになっている。サミットは東京都を中心に138店舗を展開。経営統合すれば営業エリアが拡大し店舗数が増え大量仕入れで安く販売もできるのではないかという。アメリカの投資ファンドにとっては円安ドル高傾向が続いているためヨークHDはお買い得感がある。1次入札がきょう締め切り予定だ。