三菱UFJ銀行の行員が顧客企業の未公開情報を親族に伝え不正な株取り引きが行われた疑いがあるとして、証券取引等監視委員会が強制調査していたことが分かった。関係者によると三菱UFJ銀行の男性行員は、顧客企業3社のTOB・株式公開買い付けの情報が公表される前に親族らに伝えた疑いがあるという。親族らはこの企業の株を公表前に購入するなど複数回の株取り引きで数百万円の利益を上げたとみられる。証券取引等監視委員会は5月、三菱UFJ銀行の本社や行員の自宅を金融商品取引法違反の疑いで強制調査していて、行員は「親族が株取り引きをするとは思わなかった」などと不正への関与を否定しているという。三菱UFJ銀行は「事実の解明に向けて調査に全面的に協力していく」とコメントしている。