農家からコメを集荷・流通していたのは農協。農協から米穀店へ分配し消費者に届く仕組みで、基本的にほとんどのコメは農協を通すルールだった。農協は農業をする人たちが助け合う組織で、目的は利益の追求ではなく組合員の生活を守って向上させること。農協に入ると販売ルートが確保できたり、資材を安く共同購入できたりと様々なフォロー体制がある。農協に入らなくても農業自体はできるが、自分で販売ルートを確保しなければいけない。JAバンクには貯金残高が100兆円以上あり、国内個人預貯金の約10%を占めている。農協を通してコメを集めるのが昔の国のルールだった。戦後の食糧難の時代にコメの配給制を進めるために農協を作った。1995年に食糧管理制度は廃止となり、農協を通さなくてもよくなった。コメ離れが進んだことで規制が緩められ、2004年にコメの流通が完全自由化した。農家が生産したコメのうち、今市場に出回っているのは農家消費や加工用米などを除いた7割ほど。昔はほとんど農協に通していたが、現在農協は全体の39%ほどで農協を通さないコメは32%ほど。