日銀は金融政策決定会合で追加の利上げ決定。政策目標としている短期の市場金利について、現在は0%から0.1%程度で推移するよう促すとしているが、これを0.25%程度に引き上げる。3月のマイナス金利解除に続く利上げとなり、利上げを実施したあとに、さらに金利を引き上げる追加の利上げは2007年2月以来。また日銀は、大規模緩和の一環として進めてきた国債の買い入れについても、現在の月間6兆円程度を、2026年1月から3月には、月間3兆円程度まで減らすことを決定。金融政策の正常化を一段と進める姿勢を鮮明にした。住友商事・諸岡礼二CFOは「デフレ出口に向かって上向きの動きが始まった」、旭化成・堀江俊保専務執行役員は「ある一定のレベルで落ち着くことが非常に大事」とコメント。植田総裁は「経済、物価の情勢が見通しに沿って動いていけば引き続き金利を上げていく考え」とコメント。金利をさらに引き上げる可能性に言及したことを受けて、円相場は一時、1ドル150円台まで値上がりした。1ドル150円台となるのは、およそ4か月ぶり。三井住友信託銀行・瀬良礼子マーケットストラテジストは「じりじりと円高に反応している」とコメント。