警察庁によると、特殊詐欺の被害額は26年上半期で約1800億円にのぼった。前年度比で600億円以上も増えている。裏社会ジャーナリストの石原行雄氏は特殊詐欺グループのリクルーター(採用係)に接触してきた。リストラされた上に再就職のチャンスもなく、借金も抱えているという仮の身分を話すと、「言う事を聞けば絶対に逮捕されない」と言われ、受け子の仕事を紹介された。まず、秘匿性の高いアプリをダウンロードしたスマホ、モバイルバッテリー、ワイヤレスイヤホンを用意。指示役はイヤホンマイクを通じ、受け子に指示を出す。受け子は銀行員を装い、ターゲットに「キャッシュカードが犯罪に悪用されています」と不安を煽る。カードを受け取って封筒に入れると、ターゲットが印鑑を探すなど席を外している間に受け子はプラスチックカードを入れた封筒とすり替える。「検査のため」、「今日中に手続きをすれば無事に済む」などとウソをつき、暗証番号も聞いてくるという。石原氏は受け子に取材した際、受け子はターゲットから何度も感謝の言葉を言われ、善行をしているのではと思い込み始めたと答えたという。
