SNSを通じて財産をだまし取られる詐欺が後を絶たない。2024年、投資詐欺・ロマンス詐欺・特殊詐欺の被害総額は過去最悪に。額は約2000億円。中でも急増しているのがSNS型投資詐欺。去年の被害額は前年の約3倍の871億円にのぼり深刻な問題となっている。SNS型投資詐欺の可能性が疑われるアカウントの関係者に接触。インターネットで投資などと検索すると出てくるサイト。去年12月にその1つをクリックすると、AIによる株価予想と株式診断というサイトにつながった。試しに入力しレポートを受け取ろうとすると、田中を名乗るLINEアカウントに誘導され、友だち登録すると早速メッセージが届いた。A社は実在する米国投資会社。田中はそこでアシスタントをしているという。こちらが投資に興味を示すと情報交換グループチャットと吉田先生を名乗るアカウントを紹介され初日はここで終了。ここまでの流れを詐欺対策サービスを提供する会社に見てもらうと、広告からLINEへ誘導されるのがSNS型投資詐欺でみられる特徴だという。実態を知るためにやり取りを続ける。グループチャットでは、吉田先生が連日投稿する内容に他のメンバーが反応。また投資とは無関係の日常を感じさせる内容や画像が投稿されることも。接触から3週間、吉田先生から新しい投資プランの案内が。参加したいと伝え1週間後、審査に通過したとしてアプリをインストールするよう連絡があった。指示通りインストールすると証券アプリのように株価指数などが表示されているが、一部で見慣れない文字が使われている。これ以上の手続きを進めるには身分証の提示が必要になってしまった。そこで投資について聞きたいと田中に電話で接触。電波が悪いと電話が切られたため何度かかけ直すと折り返しが。ここで「20%も利益が出るって詐欺ではない?」と確信を突くと「信用していないのであればやめてもらって大丈夫」と返答。その後、チャットでも身分を明かし追及するも返答はなく、米国投資会社に吉田と田中について問い合わせると無関係であることがわかった。警察によると、LINEへの誘導、SNSのみでのやり取り、必ず儲かるという内容は詐欺の可能性が極めて高いという。