去年1年間に全国の警察に届けられた落し物は、2978万点余と過去最多となった。先日SNSで話題になった落とし物についての投稿。投稿したのはティムラズレジャバ駐日ジョージア大使で財布をなくしたことに気付いたのは、京都旅行から自宅に帰ってきたあとだった。レジャバ駐日ジョージア大使は鉄道会社に問い合わせると「“財布が見つかりました”と。もう信じられない気持ち」と語った。中に入っていた現金も含めて、すべて無事だった。レジャバ駐日ジョージア大使は「さすが日本だと感じた」と語った。東京都内にある警視庁遺失物センター。街なかや電車内などで拾われた落とし物は、警察署や鉄道会社に届けられて保管されたあと、このセンターに集められる。センターに届く落し物は、1日約1万4000個。保管期間は3か月間。季節ごとに落とし物の傾向も異なっていて、梅雨の時期には傘の忘れ物が6万本以上届けられる。1年間に全国の警察に届けられた落とし物の数の推移(警察庁まとめ)。新型コロナで減少した時期もあったが、16年で約2.3倍に増加。現在の形で統計を取り始めて以降で最も多くなった。警察庁は「新型コロナ対策の行動制限が解除され、人の流れが活発化したことなどが影響している」と見ている。警察が対応に苦慮しているケースも。犬や猫などの動物。落とし物として警察に届けられて、飼い主が見つからない場合、最長で2週間程度まで警察署の中で飼育。中には、オーストラリアなどに生息するフクロモモンガが。ペットとして飼われていた個体と見られている。インターネットで生態を調べながら、餌を与えるなどの世話に追われていた。去年、全国の警察に届けられた動物は2万5535匹。警察署で飼育したあとは、動物愛護センターや愛護団体などに預けられる。ただ種類や状態によっては引き取りを依頼するのが難しいケースもあり、やむをえず警察官が自宅で飼うことになるケースも多いという。警視庁遺失物センター・荘司春海所長は「生き物なので扱いが非常に難しい。飼うのであれば、逃がさないように大切に扱ってもらいたい」と語った。
住所: 東京都文京区 後楽1-9-11