1989年夏、法医学者の佐藤教授のもとに警視庁の検視官が電話をかけてきた。その後検視官と捜査本部の捜査員2名、警視庁捜査一課の管理官がやってきた。東京・埼玉で起きている連続殺人事件について整理されていない300枚近くの検死写真を見せられ、意見を求められた。犯人は短期間で誘拐・殺害しており、次の犯行がいつ起きてもおかしくない状況だった。検視官らは都内の法医学者のもとを回っていた。佐藤教授の目には300枚のうち4枚が浮かんで光ったように見えたという。さらに「見て」という声が聞こえ、その写真を手に取るとすべて1人の被害者の臀部を撮影したものだった。死斑に違和感を覚え、鉛筆と紙で死斑を写した。