森保ジャパンの新たなオプションとなった攻撃的3バック。いったいなぜアジアに対して機能したのか。システムを提案した守田英正が戦術を解説。6月6日:日本5−0ミャンマー。3バックのキープレーヤーとなったのは左サイド・中村と右サイド・菅原。彼らが積極的に攻撃に参加することで、引いて守る相手に対し、5人で攻め込む形を作れるようになった。4バックよりも厚みの増したサイド攻撃。それこそがアジアの国々に対する勝利のメゾットだった。そして試合中に細やかな修正。守田が感じていた問題点は3バックの谷口と橋岡が横に並んでしまっていることだった。この状態では相手が前に引き出されることがなく、マークのズレも生じない。それを修正し、橋岡が前に出ると、相手が食いつき、日本選手が走り込めるスペースが次々と生まれていった。選手間で調整し合いながら機能させた攻撃的3バック。守田自身も試合中に自らの動きや立ち位置を改善していった。3年前のFIFAワールド杯カタール・アジア最終予選。日本代表はグループリーグ初戦を落とし、その後、サウジアラビアにも敗戦。一時は本大会出場に黄色信号が灯った。苦戦の要因の1つが攻撃オプションの少なさだった。守田は「いろんなオプションを作ることが最終予選で勝つこと以外の僕たちの一つ一つのミッション」等と話した。