羽生名人が18歳のときの決定的に印象付けた一手を紹介。平成元年1月9日NHK杯4回戦だ。対戦相手は加藤一二三、九段。対局開始から50分後、羽生61手目の52銀が名声を確率した。対局はNHKのスタジオでおこなわれた。NHK杯はいかに手を早く読むかが大切。米長邦雄九段と永井英明さんが注目するなか、羽生の棒銀の攻めにたいし、加藤も応戦。指し手は50手を超える五分五分。60手目羽生は米長らの予想を反して「5二銀」を指す。相手は銀でも飛車でもとれるが王はにげることができない手で若者の頭脳を見せつけた。永井さんの手は忘れられないと当時を振り返る。羽生は当時「ひらめく」などと話をしている映像が流れた。この一手が新しい時代の到来と言われている。18歳の羽生は4人の名人をなげとばした。中原氏は当時を振り返り”発射将棋の内容も加藤さんとの将棋は終盤や自分とも一方的にやられ放送されたくなかった”などと振り返る。