財務省はきょう、全国の税関トップを集めた臨時会議を開いた。この中で片山財務相は「金の密輸の利益が犯罪組織の資金源になっている可能性を否定できない。水際の取り締まりを担う税関の信頼に関わる深刻かつ切迫した事態であり、総合的な対策を講じる必要がある」と述べ、緊急の対策を指示した。具体的には金の密輸に対し、罰金を科すだけでなく税関の処分として金そのものを没収できる対応を初めて導入するほか、罰金についても密輸した時点から支払いまでの金の価格の上昇を踏まえて金額を引き上げるとしていて、来月から実施する。海外から金を持ち込む場合、税関で消費税に相当する額を払う必要があるが、不正に利益を得る事件は後を絶たず手口も巧妙化している。財務省は警察など捜査機関との連携も強化していくことにしている。
