2年前は5キロのコメの価格が1580円だったものが、現在は4500~5000円。去年に比べて販売個数は7~8割ほどに落ちている。コメの価格高騰への切り札として期待される備蓄米の放出。きのう、農林水産省は入札に向けて詳細を発表。対象となるのは2024年産のコメ10万トンと2023年産のコメ5万トン。JAなど事前に資格を得たコメを集める業者を対象に、来週月曜日から水曜日にかけて入札を実施。コメの銘柄は新潟県産コシヒカリや秋田県産あきたこまち、北海道産ゆめぴりかなど全部で41品種。農林水産省によると、外食向けなどの業務用と一般家庭向けで偏りがないように銘柄を選んだという。放出された備蓄米がスーパーの店頭などに並ぶのは早ければ今月下旬以降の見通し。さらに販売方法についてある米卸業者は「スーパーなどの家庭用についてはブレンド米になるだろう」とした。一般にブレンド米は単一の銘柄と比べると価格は安くなる。業者などによると、今回放出される備蓄米については「単一の銘柄」の確保が難しいことなどから「ブレンド米」として販売される可能性が高いという。米の流通に詳しい宇都宮大学の小川教授は「値上がりの影響を特に受けているのは業務用。そこにまずは入っていくのではないか。消費者にとってみるとなかなか効果を実感できない」と話した。