いわゆる「ごみ屋敷」の対策に特化した条例を全国に先駆けて制定した東京・足立区はほかの自治体などに参考にしてもらおうと動画を作成しインターネット上で公開した。足立区は11年前に全国で初めて「ごみ屋敷対策」に特化した条例を制定し専門の職員を配置して対応にあたっている。動画では相談の受け付けから解決後の生活再建や再発防止など対応の流れを紹介しているほか、ごみ屋敷の状態になる人は精神面や経済面などさまざまな問題を抱えている場合が多く、一方的にごみを片づけるだけでなく、福祉的な支援をしながら解決につなげることを重視しているといったことを説明。昨年度からはごみ屋敷対策相談医として精神科医と契約し、状況に応じて専門的な助言をもらうことで住人に寄り添った対応や効果的なアプローチが可能になったという。区によると相談件数はこれまで延べで1000件を超え、解決率は8割に上る。足立区生活保全課・橋本太郎課長は「ごみ屋敷の問題に悩むほかの自治体が対策を進めるのに参考にしてほしい」と話している。