東京都の住宅・世帯状況(2023年)は持ち家が44.7%、賃貸が48.9%。77歳の女性は36年前にマンションを4000万円で購入したが、現在は5000万円に値上がりしたという。持ち家派は売却・貸出などで老後資金に転用できるとメリットを主張するが、修繕費用がかかる。木造戸建ての場合、築30~34年で595.6万円、築40~44年で750.8万円の修繕費用が平均して必要になる。足立区の築30年の戸建てに1人で暮らす男性(75)は駐車場になっている30坪の土地も所有しており、固定資産税など約3万円が毎月かかる。生活費など合わせて13万円かかり、15万円の年金収入ではギリギリだという。シニア家計に詳しいファイナンシャルプランナー・飯村久美さんに試算してもらったところ、駐車場にしている土地を売却した資金で二世帯住宅に建て替え、子ども家族と同居することを勧めた。男性が亡くなった後は貸し出して家賃収入を得ることも可能だという。
