日本は、小麦や大豆などの穀物それに肥料などの多くを輸入に頼っているが、世界的な人口の増加や中国などの購買力の拡大を背景に、食料などの獲得競争が激しくなっている。こうした中で、農林水産省と主要な商社による意見交換会が開かれた。坂本大臣は、穀物などの輸入を巡る情勢は大きく変化し、わが国がいつでも好きなだけ安価に輸入できる時代は終了したと述べ、日本向けの農産物の集荷施設や港の積み出し施設などの整備を後押ししていく考えを示した。これに対し商社側からは、輸入相手国の鉄道や港などのインフラ整備をODA(政府開発援助)などで支援することや、相手国の不透明な制度や慣行の是正に向けて政府間の協議を行うことなどを要望した。農林水産省は、きょう寄せられた要望も踏まえ、必要な対策の検討を進めていくことにしている。