政府は改めて備蓄米の放出には踏み切らない考えを示した。仕入れ値が上がっているため、都内のスーパーでは新米を例年より4割高い価格で販売していた。吉村知事は政府に備蓄米の放出を求めた。備蓄米は不作や災害に備えて国が毎年買い取っている備蓄米の量は約100万トンで、毎年500億円近い国民負担が生じている。吉村知事は備蓄米の放出で品薄を解消すべきと主張したが、坂本大臣は様々な流通に影響を与える恐れがあるとして慎重な考えを示している。農水省の幹部は「放出すればコメの価格が下がり農家は喜ばない」と指摘。かつて農水省の官僚だった専門家も「米価を高く維持するために使われてきたのが備蓄制度」と話した。既に米の価格は去年より26%以上上昇している。農水省は今週になってコメの卸に流通の円滑化を求めたが、坂本大臣は対応の遅れを問われた。