ふるさと納税サイトの「さとふる」のホームページを見てみると急上昇ランキング第1位は「コシヒカリ」となっている。画面の上に並ぶのは、不足が伝えられる”米”の数々。実は今、ふるさと納税の返礼品として「米」が注目されているという。ふるさと納税サイトの「さとふる」では、先月1カ月の米の返礼品の寄付件数が去年の同時期と比べ、およそ2倍に増加。またきのう、人気急上昇ランキングでは20位までに「米」が6つもランクイン。さらに検索ワードランキングでも4月から先月までの5カ月に渡り1位だったのが「米」だという。北海道「JAふらの」が提供する返礼品のすべての米が「受付期間外」に。さとふるによると、先月の寄付件数は7月の14倍に急増。受け付けを停止せざるを得なかったという。米の返礼品の人気の高まりは、ほかの「ふるさと納税」サイトでも。「ふるなび」では、8月の寄付件数が去年と比べておよそ1.8倍に。ふるさとチョイスでもおよそ1.6倍に増加しているという。こうした中、手軽に食べられると人気のパックご飯にも値上げの動きが。「サトウのごはん」を販売するサトウ食品は12月2日出荷分からパックごはん全64商品をおよそ11%から14%値上げ。JA全農のグループ会社も11月から「農協ごはん」をはじめとする7商品を10%から13%値上げ。米不足が叫ばれる中、原料米の高騰などが影響しているということだ。埼玉県草加市にあるおよそ100年続くせんべいの老舗『豊田屋』は原材料となる米の秋以降の仕入れ値が3割あがるといい、値上げも検討しているというが豊田屋の豊田社長は「厳しい。ずっと赤字だ」などと話した。また、亀田製菓ではハッピーターンやソフトサラダなど米を原料とする17品目を来月値上げ。品薄が続く国産米だけでなくアメリカ産米の併用も増やしているということだ。さまざまな影響が出ている米不足。農林水産省によると、今後は新米の流通が本格化するため、米不足は順次解消していく見込みとしている。