農林水産省によると先月、JAグループなどの集荷業者が卸売り業者に販売した去年令和5年産のコメの相対取引価格は、すべての銘柄の平均で60キロ当たり1万6133円と、去年の同じ月と比べて17%上昇し、平成18年産から調査を始めて以来、8月としては最も高くなった。これは去年の夏の猛暑の影響で供給量が減った一方、外国人観光客による需要が伸びていることなどが背景にある。さらにスーパーで地震や台風に備えた買いだめの動きが広がりコメが品薄になるなど、需給が引き締まったことが影響した。流通が本格化することしの新米の価格も例年より高くなることが見込まれているが、坂本農林水産大臣は会見で「今後、新米が順次供給され円滑なコメの流通が進めば、一定の価格水準に落ち着いてくるものと考えている」と述べた。